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園長ブタゴリラ☆ブログ

平成31年度第55回卒園式

昨日は暖かな春らしい日差しの中、平成31年度第55回卒園式を全卒園児出席の下、無事に終えることができました。
新型コロナウイルスの感染を考慮して、例年と違う運営で式典を行いました。また3月上旬より卒園式前日まで自由登園ということもあり、園児たちも練習することなく今日の式に臨みましたが、それぞれの成長を垣間見ることができ胸が熱くなりました。
また先日のブログでも「手渡し」ということを触れましたが、人間の営みが見えにくいSNS等情報化の時代だからこそ、新しいスタートのお祝いとして、人間同士が相対で向き合い、言葉を交わして人間らしい形の式にこだわりました。
人間は言葉を話し、会話できる唯一の動物です。

私は壇上で卒園児一人ひとりに保育証書を手渡しながら、「頑張ってね」とささやきました。「頑張る」とは、誰かのためとか人と競うというよりも「色々なことがあるかもしれないけれど、自分の心に負けないで欲しい」という意味です。

式辞の中で園児達に「いのち」や「気持ち(心)」の大切さまた「小学校の楽しさ」を話しました。
「いのち」や「気持ち」はお金を出して買うことはできませんし、目に見えるものではありません。だからこそ価値ある尊いものです。
また人間が社会で生活していくうえで、必要不可欠な物であり、子ども達にその価値を是非体験を通して学び、知ってもらいたいと思います。
幼稚園同様小学校も楽しいところです。私は学校は楽しい場所であるべきと思います。「楽しい」というと誤解を生みやすいのですが、「学ぶ楽しさ」を知るところです。

保護者の皆さんには、園を温かく見守ってくださったり建設的なご意見をいただいたことへの感謝を述べさせていただきました。
台風15号によるポプラの倒木から新しいブランコの設置、認定こども園への移行、最後は新型コロナウイルス対応と思い出深い年度になりましたが、正直忙しい日々でした。そうした中で力をもらったのは園児の元気に遊ぶ姿、保護者の皆様の励ましまたスタッフの協力のお蔭と深謝しています。
ポプラの木をどうするかまたブランコの設置など、先の見通しがたちにくい中で、子ども達の遊び場として活用しようというコンセプトが心を奮い立たせてくれました。
処分してしまうのは、ある意味とても簡単ですが、良いチャンスとして前向きにできたのは、子ども達の常日頃の遊ぶ姿が大きかったと思います。

保護者の皆様には、僭越ながら本園同様、小学校も温かく見守って欲しいとお願いしました。
小学校の先生達も皆さん一生懸命教育に携わってくれていますので、建設的な意見ならともかくそれ以外でしたら、子どもと向き合う時間が少なくなり、結果的には子どもにとっても不利益です。
本園同様、いやむしろそれ以上に温かく見守ってあげていただければ、子どもさんにとっても何よりです。

2月末の音楽劇発表会実施については、スタッフでも色々な意見があったのも事実です。
私なりに考え、判断で行いましたが、席上話しの中で私事として大変失礼と思いながら、音楽劇をはじめ園の不備で園児が感染したら、私は園長を辞職するつもりでしたし、その時に備えて後任としてお願いする人とも面談したことをお話ししました。
もちろん、長としていつでも何かあれば責任はとるのは当然ですが、今回のコロナウイルスの対処は未知な情報も多いだけに色々悩みました。
式辞として内容あるお祝いの話を順序だててと思いながら、話し始めた途端にこの半年の色々なことが走馬灯のように脳裏によみがえり言葉を失い、結果的には的を得ない支離滅裂な話になってしまいました。この場を借りて深くお詫び申しあげます。

1年、2年または3年前の入園式式辞の中で、慈しんだ家庭を離れ、最初の社会生活に本園を選んでくださった保護者の皆さんに感謝のお話させていただきました。今日のこの卒園式まで「子どもとともに」を合言葉にスタッフとともに力を尽くしたつもりですが、もしかしたら十分お応えできなかったことがあったかもしれません。そう思われたら、それはスタッフの責任ではなく、私の責任です。
また他園のようにPTAといった保護者の組織がない中で、おやじの会をはじめ保護者の皆さんから有形無形の形で色々とご支援や協力をいただきました。心から感謝申し上げます。
子どもさんを通して、「ご縁」をいただけたことは、本当にありがたいことと思っています。
皆様の温かなお気持ちのお礼は、これからも園として「こどもとともに」を合言葉に、子ども達の最善の利益を第一に、教育方針を変えることなく、より質の高い幼児教育に向けて研鑽することだと思います。
どうぞ今後とも引き続きご支援ご鞭撻をどうぞよろしくお願いいたします。

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子どもさんの益々のご成長とご家族皆様のご健勝をお祈りいたします。
「いつも にこにこ お元気で」
「運動会・卒園生レース」や「オータムフェスタ・小学校3年生からはお手伝いもどうぞ」に顔を見せに遊びに来てくださいね。

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  1. 2020/03/22(日) 18:01:58|
  2. 行事
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コメント

かけがえのない3年間に感謝…

「城南幼稚園に通うことができた息子は幸せ者だ!」
昨日の卒園式を終えて,改めて強く感じた感想です。

園長先生をはじめ,担任の先生,園のスタッフの皆様,そして,クラスのお友達とその保護者の方々のおかげで本人は本当に…本当に楽しい幼稚園生活を送ることができました。彼の幼稚園生活は,年小として入園する前(姉が登園していた頃)から始まっており,物心がつく前から「楽しい」場所だったことだと思います。3年前,彼が入園する際に「姉とは全く違う生き物ですので…(ご迷惑をおかけしますが)よろしくお願いします。」とご挨拶させていただいたことを記憶しています。男女の違いも,個性の違いもあり,比べることはしないように…と常々心がけているものの,さすがに心配が大きかったためです。
そんな中でも3年間,幼稚園に足を運ぶたびに担任の先生をはじめ,園の先生方はいつでも息子への温かい言葉をくださいました。「本当かなあ…。」と思いつつも,いただいた言葉がとても嬉しく,心強く家族共々支えられていました。家では決して見せない(素敵な)一面をお友達のお母様に教えていただくこともありました。
走るのは好きで得意だけれども,踊ったり,歌ったりする自己表現が得意な方ではない彼が先日の音楽劇発表会では,彼なりの精一杯で演じ,歌う姿に胸が熱くなりました。そして,昨日…3年間で一番大きな口を開け,一生懸命に歌を歌っていました。幼稚園のことが大好きで,先生のことが大好きで,お友達のことが大好きで…大好きな人・ものがたくさんあるそんな場所だったのだと思います。
3年間,一度たりとも「幼稚園に行きたくない」と言うことはありませんでした。逆に,具合が悪くなると「明日,幼稚園に行ける?」と涙声で親に質問をし,「熱が下がらなければお休みだよ」と親に言われると涙を流して「嫌だあ!」と泣きじゃくり…すぐに布団に入ったことが何度もありました。最後の行事となったお別れ遠足の前夜に驚くべき光景を目にしました。なんと遠足に着ていく洋服(本人が自ら用意したらしい=普段は考えられない…)がハンカチ・名札と合わせて置いてあったのです。とにかく遠足を楽しみにしていたようです。城南幼稚園は,彼が彼らしくいられるかけがえのない居場所だったに違いありません。

特に今年度の1年間は当たり前のことが当たり前でなく,とてもありがたいことだということを感じさせられました。9月の台風の後,我が家の停電が続く中でも幼稚園に通わせていただいたこと,10月の集中豪雨の際には親が幼稚園にたどり着く遅い時間まで預かっていただいたこと,自由登園にはなったものの幼稚園を開けてくださり,最後まで幼稚園生活を送らせていただたこと,そして昨日,気持ち(心)のこもった卒園式をしていただいことこと…どれも子どもはもちろん,親にとってもすごくありがたいことでした。「こどものために」「こどもとともに」という園長先生の気概と覚悟に敬意の念と憧れを抱きます。

卒園という一つの節目の迎えた今,幼稚園で学んだことを胸に「色々なことがあるかもしれないけれど,自分の心に負けずに」頑張ってほしいと思うと同時に,親である自分もそんな子どもと一緒に精一杯歩んでいきたいと思います。
城南幼稚園に関係する皆様の
 いつも にこにこ 素敵な未来 を心から願っております。
  1. 2020/03/22(日) 23:25:47 |
  2. URL |
  3. ブタゴリラに憧れをいだくキテレツもどき #-
  4. [ 編集]

Re: かけがえのない3年間に感謝…

「ブタゴリラに憧れをいだくキテレツもどき」 さん、こんにちは。
コメントをお寄せいただき、どうもありがとうございました。
温かな励みになるお言葉をお寄せいただき、大変嬉しく思います。
私は「学校は楽しい場所」であるべきというのが持論ですが、3年間楽しく通園してくださった様子をお聞きすることは、とても嬉しいことです。またご家庭での子どもさんとご家族の会話が浮かんでくるようで、とても微笑ましく拝読させていただきました。

ご承知のように9月からこの3月の卒園式まで本当に色々なことがあり、恥ずかしながら時には心身が困憊して(寄る年波に勝てないと実感します)、ブログの更新もままならなかったこともありましたが、保護者の皆様から時折「楽しみにしています」、「子ども達の様子がわかるので嬉しいです」また「ブログを通して幼児教育を知ることができます」と拙文にもお褒めの言葉をいただいただくことは大きな励みになり、ブログ更新の力になりました。たくさんのコメントもありがたく、支えになりました。
また幼児教育で「子ども達にとっていかに遊びが大切か」を知っていただけることは、ありがたいことです。
残念ながら、幼児教育の「遊びと勉強が表裏一体」の意味がまだまだ誤解されやすいだけに、園での幼児の具体的な姿を通して、幼稚園での学びにご関心を持っていただけたらありがたいし、そのことが私学助成として公金をいただく社会への還元につながると思います。

コメントでの子どもさん様子から、本人が幼稚園でも自分が自分らしく過ごせ、自分を出せてきたことが、最後の卒園式での歌唱にもつながったことと思いますし、何よりもその子どもさんを長い目で温かく見守ってくださったご両親をはじめご家族のお力だと思います。嬉しい様子を教えてくださり感謝しています。

私への過分なお言葉を恥ずかしいですし、そんなたいそうな園長でもありません。改めて襟を正す心境になります。あえて失礼を承知でお話しさせていただくとしたら、卒園児や卒園児の保護者の皆様また在園生や在園児の保護者の皆様、一緒に仲間として働いてくれるスタッフの大きな支えと信頼があるからこそ、ある意味「子どもの最善の利益」を第一に園長として、ある意味唯我独尊やお山の大将としてたずさわれたことが大きいと思います。また副園長先生の公私にわたる日々の厳しい視線と言動もあるかもしれません。(苦笑)
やはり私学ですから入園を決める保護者の存在は経営的なこともあり大きいのですが、子どもよりも保護者のほうばかり向いている運営や教育では、子どもさんの心身の成長にはマイナスです。今回の新型コロナウイルスでの園の対応も前述したことがあるからこそ、できた面もあると思います。保護者の皆様には深謝しかありません。

卒園されましたが、機会ありましたら是非子どもさんをはじめご家族でオータムフェスタや運動会で楽しんでいただけたら幸いです。
ブタゴリラに憧れをいだくキテレツもどきの子どもさん益々のご成長とご家族のご健勝をお祈りいたします。
コメントをお寄せくださり、どうもありがとうございました。
  1. 2020/03/25(水) 13:43:53 |
  2. URL |
  3. 佐倉城南幼稚園・園長 #-
  4. [ 編集]

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