昨日は暖かな春の陽気の中、平成29年度第53回卒園式を無事に行うことができました。年長全員で今日の日を迎えられたことが一番嬉しいことでした。
私をはじめスタッフにとっては寂しさと悲しみがないといったら嘘になりますが、園児達は小学校入学という未来への旅立ちです。また子ども達も楽しみにしています。力強く羽ばたいてもらいたいと願っています。
来賓として年少組と年中組の元担任の先生3名が来賓としてお祝いに駆けつけてくれ、華を添えてくれました。特に年少組の時の様子を思い出しながら、今日の立派に成長した様子を見ると、より感慨深いものがあったようです。
私も壇上で園児ひとりひとりに保育証書を手渡しながら、それぞれの子どもさんの園生活の姿を一端を思い出しました。
入園式では保護者と一緒に入場し、時には泣いていて、保護者から離れなくて抱っこされたりぐずっていた園児達もいましたが、今日は「はじめの一歩」のピアノ連弾曲に合わせて、ひとり一人が堂々と入場してきました。側でその様子を見守りながら、改めて子どもさんの一人ひとりの成長ぶりを時には長い目で見守り、信じることの大切さを感じます。目には見えませんが、日々成長していることをあたらめて教えられたように思います。
また保護者の皆さんが目先のことで右往左往することなく、長い目で考え、時には辛抱強く見守ってくださりながら、園を信頼してくださった温かなお心遣いにもこの場をお借りして深謝します。
何故なら、昨今は保護者が子ども同士のけんかをはじめ、子どもの気持ちを親が勝手に子どものためと思い込んで解釈して、事をことさら大きくしてしまう傾向があります。当の本人は親のそうした気持ちとは裏腹に気にせず、親が子どもの当事者になりすまして時には自分の欲望のために解決したがり、学校や他人(親)を巻き込みがちです。これでは子ども同士で解決する力をそそぐばかりです。
学校(幼稚園)は家庭では決して学べない人間関係や社会性を学ぶ場ですので、保護者はそうしたことへの留意が必要です。家庭(教育)と学校(教育)の連携と信頼は大切ですが、お互いに求めすぎることは、双方の利益になりません。家庭ですること(しつけ)は家庭でするのが、基本だと思います。
学校の先生達の休職特に心の病が多いのは、そうした我が子しか見えない保護者との発端が大きな要因と聞いています。
子どもは社会の宝という大きな視点で見てあげることは、自身の子どもさんへの利益にもつながります。
卒園近くになり、私も感謝のお言葉やお手紙また園児達からも手紙や絵をいただきました。何よりのお金では買えない心のこもった素晴らしい宝物です。大事にして励みにしたいと思っています。
この御礼はこれからもぶれることなく、建学の精神を大事にしながら、「幼稚園は子どもが生活する場という子ども達の最善の利益」を追求することが、温かく見守ってくださった皆様への恩返しと思っています。
席上、私は式辞の中で園児達に小学校が楽しい場所であり、学べる学校ということを伝えました。また本園が大事にしている勉強がたくさんできることも伝えました。
幼稚園では遊びを通して学びます。小学校では机上で教科書を使っても学びます。でも学ぶことの本質は変わらないことを音楽発表会や音楽劇での事例を基に話しました。また友達の大切さにも触れました。
保護者の皆さんには、園を温かく信じて見守ってくれた感謝が園の空気感を作り、それが園児を包み込みます。そうした温かな雰囲気の中で園児が園生活を送れることは、園としてもとてもありがたい何よりの応援です。子どもさんとの縁を通してお付き合いできたことへの感謝また小学校(先生)も園同様に温かく見守ってほしいとお願いしました。家庭でできる教育と学校(集団)でできる教育をきちんと理解することが「子どもの最善の利益」につながります。
僭越ですが、小学校の先生達も皆さん一生懸命教育に携わってくれています、建設的な意見ならともかくそれ以外でしたら、子どもと向き合う時間が少なくなり、結果的には子どもにとっても不利益です。
本園と同じいやむしろそれ以上に温かく見守ってあげていただければ、子どもさんにとっても何よりです。
またSNSの影響もあり、自分で物事を確かめたり真理を見極める力が弱くなっている気がします。口コミや人の噂話をうのみにしたりラインやフェイスブックまたツイッターだけに価値を見出す危うさをお話しました。
SNSは確かに便利ですし情報発信力はありますが、諸刃の剣のようなところがあります。
世の中には目に見えなかったり地味なものに本当の価値が隠されている場合も少なからずあります。
どうかそうした眼を曇らせないでいただきたいし、私自身も自省しながら気をつけていきたいと思っています。
慈しんだ家庭を離れ、最初の社会生活に本園を選んでくださった保護者の皆さんの思いを胸に「子どもとともに」を合言葉に微力を尽くしたつもりですが、もしかしたら十分お応えできなかったことがあったかもしれません。この場をお借りして不明をお詫び申し上げます。
また他園のようにPTAといった保護者の組織がない中で、おやじの会をはじめ保護者の皆さんから有形無形の形で色々とご支援や協力をいただきました。心から感謝申し上げます。どうもありがとうございました。
子どもさんのご成長をはじめご家族皆さまの益々のご健勝とご多幸をお祈りいたします。機会ありましたら、また遊びにいらしてください。お待ちしています。
音楽劇で使用しただるまや神社からも、今日の卒園式をメッセージでお祝いしました。


「いつも にこにこ お元気で」 佐倉城南幼稚園 教職員一同
- 2018/03/25(日) 15:21:16|
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