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園長ブタゴリラ☆ブログ

狼さん 今 何時?

朝の体操の後、年少2クラスで仲間遊びを「狼さん、今何時?」を楽しんでいた様子です。実況中継でお送りします。

皆さんこんにちは。いかがお過ごしでしょか。暑さ寒さも彼岸までの言葉ではありませんが、めっきり秋めいた陽気の中、ここ千葉県佐倉市にある佐倉城南幼稚園の園庭から実況でお送りします。解説はブタゴリラの愛称でおなじみの園長の井出渉さんです。(以下園長と略)実況は私ウルフケン(以下ウルフと略)がお送りします。

ウルフ「こんにちは。お忙しい中、お見えいただきどうもありがとうございます。今日はよろしくお願いいたします」

園長「いえ、こちらこそ、子どものことであれば労は惜しみません。特に今は子どもの遊びについて誤解されている親が多く、子どもさんにとってはある意味不幸な時代です。そもそも幼稚園をのびのび系とかお勉強系とかそうした言葉で園をひとくくりにしてしまう事は大変危険です。正しい幼児教育の理解が子ども達の未来を確かなものにしてくれます。拙い解説ですが、よろしくお願いいたします」

ウルフ「3歳児年少桃1組と桃2組との対戦ですが、どうご覧になられますか」

園長「年少3歳児の遊びはまだまだ3歳児の特性からして集団遊びよりも個々で遊びを楽しむことが主で、例えば砂場遊びでもたまたま隣同士で遊んでいたもの同士で何かで一緒に遊びをすることはあっても、年長組のように最初から今日は○○君とこの遊びをしようという意識はあまりありません。親御さんによってはひとりで遊んでばかりいて、友達と遊ぶことが出来ないのではと心配される方もたまにいますが、安心してくださいと話しています。むしろ3歳児の時にひとり遊びを十分楽しむことで、今度はひとりで遊ぶことも楽しいが、友達と一緒に遊ぶことでまた違った面白い遊びが出来ることを知ることができます。年齢とともに友達をつくりながら、様々な遊びが発展していきます。その中で集団として社会性をはじめ人間として生きていく様々な事を学びます。そういう意味でも3歳児の遊びを理解して欲しいと思います。」

ウルフ「そういう中で今日のねらいはなんでしょうか」

園長「集団遊びのきっかけ作りとまた先生と友達と皆で楽しむことがねらいだと思います」

ウルフ「なるほど すると普段の自由遊びの中でも経験していくわけですかね」

園長「ただ、3歳児ですので、自分達だけではこうした仲間遊びはまだできません。個人差も大きいですし、ルールも理解できにくいですし 先生が一緒でないと成り立ちませんね。5歳児ですと自分達でできますし、先生は必要なく、自分たちで遊びを作ることができます」

ウルフ「それでは早速ご覧ください。向かって右側が桃2組で狼役、左側が桃1組が動物役です。」
「狼さん、今何時?をはじめてご覧になる方のために簡単なルールの説明をいたします。ふたつの陣地に分かれて、白線(ライン)上に並び、狼役と動物役(何でも例えばブタゴリラとかうさぎでも)に分かれ、狼役はライン上に並び、動物役は自分の陣地から出て「狼さん、今何時」と呼びかけ、それに狼役が「今、○○時だよ」と答えます。そのたびごとに動物役は狼の陣地に近寄ります。そして狼役が「夜中の十二時だよ」と答えると狼役が動物役を捕まえようと陣地(ライン)から出ていきます。動物役は捕まらないように自分の陣地まで逃げます。自分の陣地(ライン)の中に入ってしまえば、大丈夫です。そのため狼役は自分の陣地に相手を近づけさせようとします。そのへんの駆け引きもなかなかスリルがあり、見ものです。」

園長「そうですね。楽しみですね」
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ウルフ「解説のブタゴリラさん、おっと失礼、園長先生、桃1組の陣地の並んでいる少し後方にふたりの子どもさんがいますが、これはどういうことでしょうか」

園長「3歳児ですと、少し躊躇する時もあります。少し様子を見ていたり、陣地の中が安全なので、そこにいるかもしれません。でもそこで無理やり一緒に動かす必要はありません。陣地の中にいるだけでも参加しているので十分ですし、ゲームを見るだけも十分です。もしかしたら次回は参加するかもしれません。この写真には写っていませんが、もうひとり先生がいて(年少は二人担任制)ゲームを見ているだけの子どもの側に寄り添っています。どうしても3歳児ですと個人差があるので、きめ細かい対応が大事になってきます。3歳児は子どもの気持ちに寄り添いながら対応していくことが大事ですし、でもそれは子どもをわがままにさせたり好き勝手にさせることとは違います。そのへんの判断はプロの保育者として判断していかなくてはいけないと思います」

ウルフ「なるほど 一見先生はただ遊んでいるように見えて、実はひとりひとりの気持ちを汲みながら、子どもの気持ちに寄り添い、対応されているんですね」
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ウルフ「どうやら、動物役の桃1組の友達が桃2組の狼役の陣地の側まで来たようです。だいぶ迫ってきました」
「いつ、夜中の12時というかが見ものです」「桃1組の子どもの中には少し警戒したり、後ずさりしている子どもさんもいるようです」
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ウルフ「だいぶ近づいてきたようですね。狼役の子ども達も早く捕まえたい様子が、表情からも伺えます。緊張の一瞬です。お互いに真剣です。息詰まる一瞬です、桃1組の先生も戻ってきたようです」

園長「見ている我々も、どきどきしてしまいますね」
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ウルフ「今、夜中の十二時という言葉があがりました。素早く逃げようとする動物役の桃1組の友達、捕まえようとする狼役の桃2組の友達、どちらも必死のようです」
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ウルフ「桃1組の子ども達は陣地に帰れば良いのですが、中には陣地のはるか向こうまで逃げていく子どももいます。追いかける狼、逃げる動物達、悲鳴や歓声が飛び交います」

ウルフ「ご覧になりいかがですか」

園長「面白いですね。子どもらしさが出ています。ご覧のように怖い子ども達は陣地に入れば大丈夫ですが、そうしたルールにお構いなく陣地の先まで逃げていきます。ジャングルジムのほうまで逃げている子どもも見えますね。こういうところに3歳児らしさが出ていると思います。本能が見えますね」
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ウルフ「今回は動物役の子どもは逃げ切り、狼役の子どもは捕まえることが出来なかったようですが、その点については、どうお考えですか」

園長「今回初めての狼さん今何時であり、動物役の子ども達は逃げ切り、狼役の子ども達も捕まえることができませんでしたが、初めてのゲームで動物役の子どもがいきなり捕まると、3歳児なので場合により泣いたり、次から参加しない時もあります。今回は逃げる楽しさ、捕まえようとする楽しさをそれぞれの子どもが役に合わせて楽しめれば十分ですし、それが今回のねらいのひとつです。そのためお互いの陣地の距離を長くせず、短めにしたと思います。陣地の距離ひとつとっても、そのねらいにあわせながら先生が考えて設定していきます。逆に5歳児になりますと自分たちで考え、実際に行う中で試行錯誤し、一番良い距離を探します。今はこうした子ども達が自ら学んだり考えたりする力が弱いです。なんでも大人がお膳立てしてしまい、子ども達に良い意味での失敗や工夫をする時間を確保してあげていません。それでは自立や知力の向上は難しいと思います」

ウルフ「なるほど、最近は大人が子どもの遊びまで口を出して、結果的には親が自ら子ども達の考える力や自立する芽を摘み取りがちですね。いつかは子どもは自立していくわけですから、そうした芽を大事に育てないと中学生、高校生の思春期になってからでは手遅れですね」

園長「おっしゃるとおりです。親である以上子どものことを愛し、大事にしまた心配したり気にかけるのはある意味当然だと思います。それは否定しません。でも時には見守ってあげることも違った意味で愛していることと同じです。今は日本の教育は様々な問題を抱えています。すぐに見えず即効性はないが、とても大事な基礎の部分であること、すなわち人間が人間の中で生きていく人間力の芽をこの幼児期にしっかりと学ぶことが大事です。それには友達とのかかわりが大事になってきます。この人間力は家庭や塾では決して学ぶ事はできません 地球上どこにでも人間がいます。 国際人として生きる上でも人間力は基本だと思います。国際化というとすぐに英語を学ばなければとかいう話が出てきがちですが、それ以前に人間同士付き合える力がないと、英語をたとえ上手に話しても、意味がありませんし、他の国と上手く関われません。英語はあくまでも会話の手段であり、それ使いこなすのは人間です。最近日本の外交を見ていても少し心配です」
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ウルフ「ゲームはいったん終わりましたが、まだお互いに追っかけたり逃げたりしているようですが、この辺で佐倉城南幼稚園の園庭からの実況中継を終わらせていただきます。園長先生、今日はありがとうございました」

園長「いえ、こちらこそ、ありがとうございました。今日の中継を見ながら、ひとりでもたくさんの大人が幼児教育に関心を持ち、子どもの姿を理解していただけたら嬉しく思います、大人から見たら一見たわいない遊びのように思われるかもしれませんが、この遊びからも実は色々な事を学んでいます。適度な緊張感、言葉の掛け合い、相手の顔色を伺う、走ること、ダッシュする走力、ルール等たくさんの学びがあります。子どもの遊びが実は学びでもあることがお分かりいただけたかと思います」

*この後も役割をお互いに替えながら、何度も仲間遊びを楽しんだようです。
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  1. 2011/09/26(月) 23:08:52|
  2. 幼児が学ぶ大切なもの~事例から~
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