今週末は暖かな日が続き、秋色真っ盛りの園庭で秋の木の実を使ってごっこ遊びを楽しんだり、新しく作ったうさぎ小屋の余った木材で工夫したり、年長組になると友達と遊ぶのが楽しいらしく、職員は見守ることが多いようです。
そんなひと時の中で川の水を引き込んで自分達で水路を作りながら遊びを発展していきました。
*川・・平成15年に設置。自然体験を目的に自分達で考えて遊べ、水(流れ)を五感で感じ、思いっきり泥遊びも楽しめるおかあさん泣かせのでも子どもには楽しい遊具。地下64メートルの井戸を掘り、安全上滅菌器を通して流す。縦貫式ではなく流しっぱなし。人気がある遊び場。



川の水を流し始めて、早速男の子達が川の水を地面に流し、自分達で水路を作り始めました。川の途中に大工さんからもらった木片を使ってせき止めたり、橋を架けたり、遊びがどんどん展開して行きます。友達が仲間に入ったりして会話が弾みます。自分の考えや相手の話を聞いて折り合いをつけたりする経験も学べます。
最近日本の子ども達の学力低下がOECDの調査で明らかになってきていますが、そういう議論になると、幼児期からすぐに促成栽培的な目に見える形のものばかりを考えたり一方的に教えようとします。運動能力が弱いといわれるとすぐに何か技術的なことのやり方(運動)を教えようとすることと同じです。確かに見た目ですぐにわかるので、保護者の満足感にもつながります。でも.長い目で見ると効果的かどうかははなはだ疑問です。現代はご承知のようにパソコンが普及し、知識のみを暗記したりその量の多さを学力と考えるよりも、知識をどう選択、使いこなしていくかほうが大事ですし、それが本来の学力だと思います。それには幼児期に自ら色々な事を体験し、自ら考えたり学んでいくことが知的好奇心(かしこさ)を育てる観点からも大切です。
子どもたちの活動を単に大人の目から見て失敗と短絡的に評価するのではなく、そもそもそうした評価自体はナンセンスですが、良い経験としてとらえ、何故上手くできなかったかを気づかせてあげたり次にする時により上手くできるような学びをできるようにすることで、次につながっていきます。それが学びであり「かしこさ」だと思います。
幼児は本来は色々なことに興味があり自分で試したりやってみたいという好奇心を備えています。時として大人から見て負のイメージがある「いたずら」と称されてしまいますが、実は大事な学びです。
この川から自分達で水路を作り、どんどんつなげていく活動を見ていると、本当に子ども達の凄みを感じ、良く考えていくなと感心してしまいます。そこにはどうして作れば上手くいくかといった学び(かしこさ)から友達達同士の気持ちのやり取り(人間関係)、言葉のやり取り(言語関係)やまた助け合いや皆で作った満足感、心の開放感等色々なことが凝縮されています。濃い時間であり幼稚園ならではの学びです。
「園長、こんな当たり前のこと、昔は誰もがやっていたから、いまさら」とお読みになった方は思われるかもしれません。でも実際の社会を見ていると、群れ(友達同士)で学べる学びを大人が軽視していることに気づきます。前述した「かしこさ」とも関連することです。学力低下のひとつの要因でもあります。
「こども時代にしかできないことや学べないことを、子どもに経験させてあげる環境を整えることは社会(大人)の責任ではないか」今の日本の幼児教育の実態を考えながら、時にはこのブログでメッセージをおくるのがこういう仕事に関わる者の責務ではとつい考えてしまいます。
- 2009/10/31(土) 13:36:59|
- 幼児が学ぶ大切なもの~事例から~
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今日は10月生まれ15人の誕生を祝いました。

プレゼントは緑組が作ってくれた「みどりくみ あきの どんぐり たまご ぱっくりげーむ」です。
園庭に落ちているかし、しい、くぬぎといったどんぐりを使い、卵パックに入れて遊ぶゲームです。
季節感を感じるゲームです。

お楽しみは16ミリ映画「森のはずれのシャックリの冒険」を上映しました。
- 2009/10/30(金) 19:43:29|
- 誕生会
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今日は毎年交流している四街道市にある四街道さつき幼稚園年長組2クラスの園児と先生達が遊びに来てくれました。
今年は7月下旬の「草ぶえの丘」の宿泊保育でも偶然一緒でした。
先ずは園内を一通りぐるりと探検し、手洗いの場所の確認や遊具の約束を丁寧に説明していました。
その後お互いに紹介しあい、質問をうけました。四街道さつき幼稚園からは子どもらしい鋭い質問が飛び交います。

自己紹介を終えた後は園庭で自由に遊びます。自園と違う遊具で思い思いに遊んでいたようです。

昼食は皆で一緒に食べました。

楽しかった時間もあっという間です。「さようなら」。来月は訪問させていただきます。

四街道さつき幼稚園もHPがあり、ブログも日々更新されています。今日のことも掲載されているようです。
園舎も数年前に建て替えたばかりの木造平屋建ての人間にやさしい建物です。
年に何度か訪れる機会がありますが、自然豊かなゆったりとした空気が流れる素敵な幼稚園です。
子どもの目線を大事にしていく教育や土日も色々な企画を催し、地域の拠点として頑張っている姿勢にいつも学ばせてもらっています。
- 2009/10/29(木) 20:49:27|
- 保育のひとこま
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雨天等で延期していた落花生掘りを年長組で行いました。種を蒔いた時期が暦よりかなり遅く、発育を心配していましたが、どうやら無事に生育したようです。
じゃが芋やさつま芋と違い、茎を引き抜くと豆がついており、手でちぎって、たらいに入れていきます。
園児達も喜んで収穫していました。緑組と青組でクラスごとに分かれて行いましたが、都合で青組の時にしか立ち会えませんでした。写真は青組の活動の様子ですが、緑組も同じようなやり方で行いました。収穫後で茹でて年中、年少組にもわけて、採れたてをいただきました。
今年初めての試みでしたが、順調に育ちました。1株ずつ引き抜きます。

さつま芋やじゃが芋掘りとはまた違います。

ほらこのとおり、得意にポーズをとってもらいました。

豆が土から見え隠れしています。

引き抜いた後は、丁寧に一粒ずつ豆をもぎとります。



たちまち、たらいにたまります。

どうやら全部収穫したようです。豆が残っていないかもう一度畑を見回ります。一粒でも大事にすることを子どもたちに教えてあげることも大切です。

園に戻り、早速台所で塩を入れて茹でます。

出来上がりました。湯気の中から美味しそうな匂いがただよいます。

年中、年少組は合同で秋色真っ盛りの園庭でお弁当を広げて食べます。掘りたて、茹でたての落花生が届きます。

- 2009/10/28(水) 15:23:20|
- 園外保育
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今日は久しぶりの晴天で気持ちの良い一日でした。雲ひとつない秋晴れのしたで園児たちの歓声が響きます。園庭のポプラも冬に備え葉を落とし始め、木々の影が園庭に広がります。
影踏みには楽しい季節です。こうした季節ごとの園庭の変化を通して、園児たちは落葉樹や常緑樹、光と影といったことに気づきながら学べます。保育者の力量も試されます。
- 2009/10/27(火) 22:20:50|
- 幼稚園の風景
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新型インフルエンザが流行っています。学区内の小学校や中学校でも学級閉鎖や学校閉鎖の情報が入っています。幼稚園でも学級閉鎖をする幼稚園も出ています。
新型インフルエンザについての予防を含めた様々な情報については、いまさらこの場で述べる必要もないぐらい色々お聞きになっていることと思います。
恐れず、侮らず、沈着冷静に対応していくようにすることが大事です。
幼稚園も園児の欠席動向については細心の注意をもって見守っていき、すばやい対応を心がけたいと思います。
濃厚接触感染者にならないように、昨日からまたしてもホテルと園の往復が始まりました。以前のときに一緒に兄弟で罹ってくれればという願いもむなしく、その時はかからず、今になってかかるとは。でも当の本人が高熱で一番つらいと思います。
以前友人の園長たちに1週間近くのホテル住まいの話しをしたら、「いいな」とうらやましがられました。
しばらくお世話になる部屋です。
- 2009/10/26(月) 20:41:00|
- その他
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昨日は午前10時過ぎから午前11時頃まで平成22年度入園にあたり本園の説明会をさせていただきました。予想を超えるたくさんのかたにお越しいただき、また土曜日ということもあり、おとうさまがたのお姿も多数お見かけしました。
幼稚園は子どもさんにとっては初めての学校であり、社会集団への第1歩です。
幼稚園を選ぶ時によく考えて選んでくださることが、子どもさんにとっても何よりだと思います。
この幼児期は人として生まれ大人になる間の中でかけがえのない時代です。子どもが子どもらしく生活でき、子どもたち同士で学び育ちあえる園環境を念頭に選ばれるとよろしいかと思います。
市内には私立幼稚園10園、公立幼稚園3園があり、それぞれの園が園独自の教育方針のもと頑張っています。色々な園を見学されたり入園案内や要項をご覧になられることをお薦めします。
入園説明会での要旨は下記のとおりです。
・市内には私立幼稚園10園、公立幼稚園3園がありますが、ひとつとして同じ幼稚園はないし、教育方針ややり方は保護者の方が考えている以上に幼稚園により全く違うので、よく見学して吟味する。
実際の園児達が生活している保育を見ることが大事ですし、またそうしたことを積極的にしているオープンな幼稚園が良い。
決められたわずかな見学時間だけでは実際の保育や教職員の園児への対応が必ずしも常に同じだとは限らない。原則何時でも見れることが大事また私立幼稚園は税金を多額な補助金(私学助成金)としてうけている学校法人である以上、園児の実際の園での様子等教育内容の公開は今の情報開示の時代には当たり前で大事。また実際の日々の保育をみることで雰囲気等も知ることができる。
・幼稚園ははじめての学校であり、幼稚園から中学校までの教育の中で教育要領に基づいて計画的に行われるが、小学校で行う教育と幼稚園で行う教育は連続性はあるが、年齢に応じて違う。小学校で本来するべき先取り教育を幼稚園でしてもは意味がないし、逆にそのために幼稚園でする教育ができず、おろそかにしてしまう。
・幼稚園の1日の流れの説明。
・本園が教育で大事にしていることについての説明。家庭や習い事で学べない幼稚園でしか学べないことを念頭に教育する。またそのために必要な時間を大事にする。
・この幼児に学ぶべき大切な事は「心」、特に友達との心のやり取り(人間関係)。人間関係の基礎がきちんとこの時期に学べていないと青少年期に色々な形で問題としてでてくる。今の社会を見れば一目瞭然。それには心身とも自由な連続した時間を確保した中で、友達同士で遊ぶ経験をしないと人間関係は学べない。10,15分の細切れ時間では絶対心のやり取りは学べない。何故なら「ごっこ遊び自体が成り立たない」「鬼ごっこ自体が10分や15分では展開できない」
けんかするほど仲が良い。本園でも年長ぐらいになると自分達で問題解決をしていくようになる。「先生こないで、自分達で話し合うから」
遊びの中でルールを守らなかったり、友達の嫌がることをすると仲間に入れてもらえないことを学び、社会のルールを学んでいく。それは教室で口でお題目のように話すよりは、実際に園児達が体験することでしか学べない。家庭では絶対に学べない。特に少子化で地域の子ども集団がなくなった中で、大切な学びである。
・人間関係が出来ないと社会人になっても困る。仕事ができない。人間は社会の中で生きていく。
毎年、年長児を対象に知能検査をするが、頭が良い(知能が高い)というのは相手の気持ちを読むことができる。問題解決能力にもつながる。人間関係で悩むと学校生活が面白くなく、学業にも身が入らなくなる。
・卒園した園児達が園を愛してくれている事はありがたいし何よりの励み。幼稚園は子どもにとって良い意味で楽しいことは大事。たくさんの心に残る思い出をつくれる環境。
原体験の大切さ。将来生きていくうえでとても大事であり、支えになる。
運動会の卒園生レースにはたくさん顔を見せてくれる。成人した今でも幼稚園の同窓会を開くクラスもある。高校生や中学生も開いている。また毎年卒園児の教育実習生を受け入れるが、幼稚園の先生を希望した動機を聞くと「幼稚園時代が楽しかった、先生に憧れた」と話してくれる、そうした言葉が嬉しい。
・幼稚園で学ぶことを大事にするので、学校として必要な以外のことは原則しない。家でするべきことは家でする。個人のしつけは本来は家庭でするべきこと。
今は何でも学校にお任せしたり、要求することで本来学校で学ぶことができにくい。
結果的には子どもにとってはマイナス。
・体操服は本園では採用していない、幼児は身体の成長が早いので、お金がもったいない。幼児が運動するのに体操服を着用する必要性はないし動く上で問題もない。幼稚園では幼児が本当に必要なことにのみ、きちんと対価をいただく。後は幼児の心身の発達に必要のないものはご家庭の負担にならないようにする。園服も市内で一番安価なスモッグです。普段は私服で登園する子どもも多い。幼児に衣服を通して、気温等天気に興味を持たせ気づかせることも大事。
・園バスの送迎について。長時間のバス乗車は子どもにとって負担であり時間がもったいないので、原則園バスは大通りを中心に運行。極力、生活道路や細かい道ははいらない。出産等の場合は可能であれば考慮する。
・給食を何故月曜日と金曜日にして、火、水、木曜日にしないか。きちんと教育的な理由がある。本園の教育内容についてひとつひとつ理由があり、何故こういうことをするのか、疑問があれば納得いくまで聞いて欲しい。園長として教育内容の質問は大歓迎。
・子どもたちが自立できる教育。行事等も自分達でできるようにするように配慮。
・PTAのような組織はない。保護者の手を借りなくても、自分達で園生活ができるような教育。子ども自身がやり遂げることで、自信につながる。例えば遠足も年中、年長は職員と電車に乗車していく。運動会やオータムフェスタ等はおやじの会でお願いしている。おやじの会は任意の参加でボランティア的な自由参加、組織にはしていない。
・園が大事にしていることについて。子どもの良いところを見つけて伸ばす。子ども達が自分自身が初めての社会で愛されている事を知り、自己肯定感(自分が認められ必要とされている)を持つことは将来の生きる力につながる。
最後にこれからの社会を担っていく子ども達に期待し、豊かな(物よりも心)社会を作れるような大人になってほしい。それには幼児教育は大切だと思う。幼稚園を親の都合ではなく子ども中心に選んで欲しい。
・質疑応答
以上補足をして述べさせていただきました。
また「幼稚園教育要領の教育の基本」についてのプリントを配布させていただきました。時間がなくてプリントの説明はできませんでしたが、ご一読いただければ幸いです。幼児教育の大事なことが凝縮されています。
拙い話にもかかわらず最後までご清聴いただき、また終わりに際し拍手までいただき、この場をお借りして改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。
お伝えしたい事はたくさんありますが、後は「園長ブタゴリラブログ」にいささか書いていますので、ご参照していただければ幸いです。
- 2009/10/25(日) 22:53:12|
- 幼児教育への思い
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秋晴れの下、芋ほり遠足を楽しみました。
素手で土を掻き分けながら芋を掘り、今年も豊作で袋一杯になりました。軍手やシャベルではなく素手で掘ることが大事です。手についた芋の渋は掘った証(勲章)です。水で洗ってもすぐに落ちないところがまた良いですね。「先生とれない」「なんだろう」「夜、お風呂で落としてね」こうした経験が大事です。
重くて持ち運べず、袋を引きずったり抱えてよろけたりしながら、「重み」を実感したようです。
畑から40分近く歩いた山王公園で昼食です。
明日は青、黄、赤組です。

- 2009/10/22(木) 22:43:16|
- 園外保育
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今日の園庭は風が強く落ち葉が舞い落ち、園児たちは拾ってはままごと遊び等に使って楽しんでいたようです。
ログハウスから楽しそうな声が聞こえてきたので、のぞいてみるとテーブルで砂と木の実と落ち葉で料理中です。「美味しそうだね」声を掛けると、「園長先生も食べる」「嬉しいなあ」「では美味しそうな様子を撮らせて」といった瞬間「キャー」恥ずかしい」の声。秋ですね。
- 2009/10/20(火) 23:50:09|
- 幼稚園の風景
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