園長ブタゴリラ☆ブログ

運動を楽しむ

連日秋晴れの気持ちが良い日が続きます。
昨日は某幼稚園の運動会にお招きを受けてお祝いに伺うとともに、勉強させていただきました。
また昨日は体育の日でしたが、人間にとって身体を動かすことは心身の健康面でもとても良いことだと思います。「生涯スポーツ」という言葉がありますが、年をとってもスポーツを楽しめる気概を持ちたいものです。
その運動(スポーツ)の最初の出会いは幼児期です。私も園児たちには身体を動かすことが好きな子どもになり、運動の楽しさを知ってもらいたいと思いますので、保育をするうえで運動面にも力を入れています。

また運動能力を高めたり伸ばしてほしいという願いがあります。そのため教育方針として、自由遊びの時間も大事にしています。
良く幼児教育の運動面で誤解されるひとつに外部から体育指導の講師を呼んで体育指導をしたほうが運動能力を伸ばしたり高めたりできるのではないかということが理由なき根拠として語られていますが、すでに論文等でそうした根拠がないことが実は実証されています。教育現場にいるとそうしたことは体験をとしてわかるのですが、幼児教育のエビデンスとしてこのブログを読んでいる皆さんにも知ってもらいたい思います。

それが子どもの最善利益にもつながります。おそらく小学校の教科としての体育の時間に鉄棒や飛び箱やマット等を行うために、親心として少しでも小学校に入学する前に早くやっていけばいいのではと思う気持ちがあるかもしれません。また失礼ながら親である自分が苦手で幼児期にそうした指導がなかったので、我が子にそうした指導をさせれば親の自分のようにならないのではという親の思い出や記憶という根拠から考える方もいらっしゃるかもしれません。そうした思いや経験を否定するつもりはありませんし、また子どもを思う親心もわからないでもありませんが、エビデンスによらない誤った情報に翻弄される今の社会の縮図の怖さを思います。

幼児教育である以上きちんとした根拠が必要ですし、園長だけの思いでやる怖さは自覚していかないといけません。「建学の精神」といえば聞こえはよいのですが、子どもを取り巻く社会(環境)が変化し、また脳科学など人間の能力が解明される中(例えば非認知能力の着目)でお題目のように変わらないのは、子どもにとっては不幸だと思います。
それは運動に限らず、幼児教育の様々な情報で感じる時があります。
以前にお話しましたが、本園は体育指導と称する時間はありません。学期に1回はそうした講師を派遣する会社から案内や営業の方が来園されます。そういう時は自由遊びの時間を見てもらうと、皆さん誰もが
「先生の幼稚園は必要ありませんね」「そういう時間がない幼稚園ほど体育指導を必要とされているんですよ」と話されます。同慶の至りです。

試しにインターネットで「自由遊びのほうが運動能力が高い」と検索されると根拠がきちんとでてきます。またお読みになると、なるほどと思われることでしょう。
東京学芸大学の杉原隆名誉教授の発表がわかりやすいし、納得されると思います。
そうした受け売りの情報で恐縮ですが、まとめると下記になります。
・体育指導はどうしても動きが限られる。
・自分で自発的に選べないし自己決定権がない。
・説明時間や他の子どもがする間に待っている順番の待ち時間が長い、その点自由遊びではそうした無駄な時間はない
・大人が決めるのと自分で考え決めるのでは意欲の育ちが違う
・身体を動かす神経回路を脳にたくさん作り、大人が持つ運動パターンをすべて習得する時期。例えば、跳び箱を頻繁に練習させると、動きが偏る。それよりいろんな動きを経験する方が脳には良い。
・動きの種類の豊富さの差。定められた運動を繰り返すよりも、好き勝手に鬼ごっこ・木登り・鉄棒・ジャングルジム・砂場遊び・秘密基地作り等.をしている方が、多くの種類の動きを経験できる。
・就学前の時期は「神経系型」の発達が急激に進む時期。体が様々な動きを習得するのに最も効果が上がるこのタイミングには、形の定まっていない自由な遊びこそが、最適。ちなみに、筋肉や骨格などの「一般型」は、少し遅れて中高生の時期に大きく伸びる時期を迎え、繰り返しトレーニングは、もう少し後の時期に取り組むのが効果的。

もちろん園児が自由に遊べる時間や環境また体を動かすのが苦手な子どもには担任が鬼ごっこや身体を動かす仲間遊びに誘ってあげる配慮は大切です。
また遊具は今流行りのシンボルタワーのような総合遊具よりもある意味シンプルな鉄棒、雲梯、ブランコ、登り棒などの単独な遊具のほうが断然身体を動かすし、発展性があります。園でもジャングルジムと滑り台をつなげるような形で遊んだりする光景を見かけます。幼児の動きは色々ありますので、その動きを時には助長できる遊具の考察も大事です。

「子どもは よく遊び よく学べ」昔からある格言ですが、いつの時代も根本は同じような気がします。

自由遊び時の雲梯での一風景~4歳児や5歳児が一緒になって遊んでいました、自分たちで身体を動かす楽しみを知ります~
DSC_0615 (800x535)

DSC_0616 (800x535)

DSC_0617 (800x535)
  1. 2017/10/09(月) 23:33:12|
  2. 幼児教育への思い
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

木製おもちゃ

先日修理をお願いした木製のトラックが直り、戻ってきました。
私は本物の車についても詳しくないのですが、よく足回りが大事と聞いたことがありますが、おもちゃの車もやはり足回りが大事なような気がします。以前は木製の軸でしたが、耐久性を兼ねて軸は金属製です。
タイヤが木製なのが少し気になるのですが、使ってみて不具合があったら連絡してくださいとのことです。

幼稚園には色々なおもちゃがあります。ブロックなどはプラスチック製品でないとできないおもちゃもありますが、できるだけ木製品のおもちゃを購入するようにしています。ままごとで使う食材も木製品が多くあります。おもちゃは幼児期にはとても大切なものです。それだけに質の高いおもちゃを選ぶことはとても大切です。
幼稚園の絵本とおもちゃを見れば、その園も教育の質の一端がわかると言われるぐらいです。質の高いおもちゃはそれなりに値段もはりますが、飽きずにいつでも子ども達を惹き付ける力があります。

山砂の遊び場使用と室内で遊び使用の車達です。
檜の香りがただよいます。
DSC_0582 (800x535)

一番右側が新しく試作したトラックです。タイヤも木製ではなくプラスチックです。タイヤは交換できるようにしてあります。
荷台に土を乗せたりして遊べるようにしています。(山砂の遊び場にて)
DSC_0598 (800x535)

子ども達も早速遊び始めていました。
DSC_0606 (800x535)

DSC_0610 (800x535)

DSC_0614 (800x535)

色々な用途に合わせてたくさんの木製おもちゃがありますが、特に人気のあるおもちゃをご紹介します。
ブリオの汽車セット
手動ですが、何年経って色褪せないおもちゃです。自分たちでレールを組み立てたり、電車を走らせたりしながら遊んでいます。入園前に見学に来た子どもさんたちが玄関わきのホールにある関係で、このブリオの汽車セットで遊び始めてなかなか帰らず、おかあさんが困っている光景を見ると同情してしまいます。質の高いおもちゃは子どもたちを夢中にさせる力があります。
DSC_0522 (800x535)

常備している幼稚園が多いと思われる「カプラ」です。一見単純ですが、実に奥深いおもちゃです。
積み木のように組み立てたり、建築物をつくったり電車の線路のように並べたり等実に様々な遊び方ができます。各保育室に何箱かずつ常備しています。
DSC_0508.jpg

「キュボロ」と呼ばれる積み木のおもちゃです。ビー玉を通す道を作りながら遊びます。年中や年長の保育室に2箱ずつ常備しています。何年も前に購入しましたが、堅牢で丈夫なおもちゃです。創造性も育まれるようです。
DSC_0510.jpg

今日は3点ご紹介しましたが、いずれも高価なおもちゃですので、家庭で購入するには一考要するかも知れません。またカプラやキュボロのように一箱だけ購入するだけでももちろん良いのですが、遊びの広がりを考えた時によりたくさんあったほうが発展します。また友達と協同で作る喜びも味わえます。そういう観点からも本園でも子どもたちが協同でできるようにブリオ以外はキュボロやカプラはたくさんそろえています。
他にも用途に合わせて、木製おもちゃをはじめ様々なおもちゃを用意しています。
  1. 2017/10/08(日) 17:23:23|
  2. 幼児教育への思い
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

幼稚園で学ぶこと

連日の晴天から一転梅雨空に逆戻り、また園庭の紫陽花も咲き始めています。
昨晩偶然NHKEテレビで午後9時からの「すくすく子育てSP」を視聴しました。主な内容は下記の通りです。(番組欄から抜粋)
・保育園と幼稚園を徹底解説
・幼児教育のトレンドがわかる
・現場の新しい試み
・子どもに親ができること

約1時間の番組でしたが、私から見てもわかりやすい内容でした。番組では知人や見学させていただいた複数の園も出てきて、懐かしい思いで見ていました。普段テレビはあまり見る機会がないのですが、この番組のように一般の人には映像を使いながら、わかりやすく説明することで幼児教育を理解するきっかけのひとつして良いかもしれません。
いまだに「のびのび系」「勉強系」「お受験系」「遊び中心」「勉強中心」とかのフレーズで幼稚園を区分し、読む側に目を惹かせるだけに使う口コミサイトの関係者には幼稚園教育を理解してもらう意味でも、こうした番組を見てもらいたいものです。本当に真剣に真面目に幼稚園選びを考える保護者や入園する子ども達に対して惑わすだけで失礼のように思います。

また幼児期の遊びの大切さを多少なりとも理論面からの裏付けをしたり、幼児教育への投資の大切さや非認知能力を取りあげたのも良かったように思います。
この非認知能力は幼児期に子どもが主体的な遊びをすることで育み伸ばしていくことができます。いつも話すように連続した遊び時間の中でごっこ遊び等は非常に有用だと思います。大人はいまだに「子どもの遊び」を大人の享楽的な遊びと同じように考えたり誤解しがちです。でも人間だけが持つ「遊び」を通して文化が生まれ、社会が発展していったように思います。

現在は先進的な欧米などの園では、幼児教育を知識を中心した教える教育ではなく非認知能力を伸ばす教育へと変換し、今回の番組でもとりあげたようにトレンドになっています。
しかしながら、日本ではいまだに教え込むだけの早期教育に力を注いていて、○○式や子どもが自由に遊び時間がないやり方や小学校の先取り教育をする幼稚園が人気があり主流ですので、前述した欧米から見ると逆行しているかもしれません。小学校ではそうした早期教育(違う意味での早期教育は否定しません)は長続きせず一時的なものに過ぎず、入学当初はともかく学年があがるにつれて差はないようです。
むしろ幼児期に非認知能力を育てられなかったことに問題があり、長い人生を鑑みた時に学力をはじめ社会で生活する上での様々な能力に差がつきやすいことが証明されてきています。
トレンドとしての非認知能力は、将来の人工知能発達とも絡み今後益々注目されていくように感じます。
「幼児期の遊び(学び)」を今一度理解してもらえたら何よりです。
幼児期は子どもにとってはある意味人生の黄金期、だからこそ親の事情や都合も否定はしませんが、やはり園で生活するのは子ども達です。本来子どもが主役なのに幼稚園は高校や大学とおなじ学校でありながら幼稚園に関しては子どもも自らが選ぶ権利をなかなか与えてもらえません。(公立の小学校や中学校は義務教育で原則学区なので選択はできにくい)幼稚園は公立私立を問わず学区はなく自由です。前述したことを参考にされながら、子どもの立場で選んであげると、将来の原体験を含め子どもにとっての何よりの贈り物ですし、親の責務でもあると思います。

園庭では紫陽花が咲き始めました。
DSC_0888 (800x535)

DSC_0883 (800x535)

自由遊びの時に和紙で紫陽花をかたどったにじみ絵で楽しみました。
DSC_0890 (800x535)
  1. 2017/06/25(日) 12:45:09|
  2. 幼児教育への思い
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

運動会は誰のためにするのか

今日は10月と思えない残暑が残るような1日でした。運動会の練習も佳境に入っているかもしれませんが、多分他園のようにあまり保護者のためというよりも、先ずは自分が楽しい、友達と一緒に競技するのが楽しいということが基本です。特に3歳児年少は基本的には自分中心ですし、自分の世界が大事です。そして4歳、5歳と成長していく中で自分と他者の違いを意識し、今度は人前で演じることの気持ちを持ちながら「人前で見せる」ことの意味を学ぶようになり、それが演技にも表れてきます。
そのため演じていても子ども達個々の顔は笑顔、楽しそうな表情、和らいだ表情になります。もちろん時に真剣な顔つきも見られるかもしれません。
仕事柄色々な幼稚園の運動会にお邪魔し勉強させていただく中で、競技内容を見れば、どれぐらいの練習期間が必要かまた子ども達の表情や動きを見れば、どのように指導してきたがおおよそ見当がつきます。
年齢の割に難しい内容だな、相当練習しないとできないな、これだけきちんとやりながら子ども達の表情はあまり楽しそうな感じでないようですと、もしかしたら厳しい叱声の中での指導があったかもしれないな等ついつい心の中で色々と想像してしまいます。中には1学期から練習を始めるなんていうことを聞くと、唸ってしまいます。指導することがいけないのではなく、何の目的でするのかというコンセプトが見えないところが問題です。あくまでも子どもの利益のためならまだしも、それ以外の目的が主なものであることが問題なのです。

そうした子ども達の胸中とは裏腹に演技を終えた後に保護者席からの割れんばかりの拍手と園長先生の誇らしげな顔とクラス担任の時には涙ぐむ姿に誰もが酔いしれがちです。でもそれがどれだけ肝心な主役の子ども達に響くのか、中には運動会が終わってほっとしている子どもやもうこりごりと思っている子ども達もいるかもしれません。運動会練習が始まると、登園拒否気味になる子どもの話もよく聞きます。
特に入園募集が近いだけに園としてもその成果を見せて、アピールする大事な時間です。家ではグタグタしている子どもや入園してから泣いていた我が子が実に頑張ってくれたと、親はさすがは幼稚園と喜んでくれるかもしれません。子どもは順応性があるので、疑いもなくそういう指導に慣れていきます。

今年の夏に巨大化する組体操に警鐘を鳴らし、「教育という病~子どもと先生を苦しめる教育リスク」(光文社新書)を書いた内田良氏の講演を聞く機会がありましたが、とても身につまされる話でした。
自省をこめながら、ついつい教育という名のもとにリスクを顧みず、酔いがちなことに気をつけなくてはいけません。
運動会も感動を追うあまり、子どもの心身の発達段階を無視した指導や競技にならないように留意する必要があると思います。
幼児期の運動は楽しむことが目的です。

年長が表現の練習をしていると、黄組や桃2組の子ども達が一緒になって踊ったり、応援していました。やはり年長組のお兄さんやお姉さんは憧れです。

DSC_1628 (800x534) (2)

DSC_1633 (800x534)

DSC_1627 (800x534)

DSC_1629 (800x534)
  1. 2016/10/04(火) 20:40:37|
  2. 幼児教育への思い
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

子どもの日に思う

黄金週間も後半になりましたが、いかがお過ごしですか。昨日の午前中のみ天気が悪く、後は総じて五月晴れが続くようです。
昨日、今日と連日初夏を思わせる汗ばむ陽気です。私は連休中はほとんど園で仕事をしており、来客や電話もない静寂な一時の中で仕事もはかどります。時折、休息がてら園庭で新緑を眺めながら、珈琲を飲む贅沢な時間を過しています。
流石に明日は1日休みをとり、ふらっと街探訪に行こうかと計画しています。もちろん申請許可済みです。(笑)銭湯用のタオルと石鹸、文庫本数冊、水筒をカバンに入れるぐらいでしょうか。古書街を歩き、日が暮れてからは大衆浴場でひと風呂浴びてから街の昔からある居酒屋で少し飲んで来ようかなと思案しています。
夫婦だけの生活になり、家庭にある雛人形や五月人形もついついご無沙汰です。時折つれあいとの会話の中に、子ども達が幼稚園の頃は大変なこともあったけど、今となっては懐かしいし楽しい思い出深い一時と話題にする時があります。
今振り返ると、子どもの幼児期はあっという間です。

現在、子育てしている皆さんにとっては、時にはつらい大変な時もあるかもしれませんが、幼児期がある意味一番親子で濃密にかかわれると思います。親子で手をつないで歩けるのもこの時期です。
今はインターネット等で子育てに関する情報が入りすぎ、子育てしている保護者を不安にさせたり、煽りがちです。
子育てを頑張ってくださいとはいいません、時には力を抜いて「ある意味子どもは育つように育つ」「子どもには子どもの世界がある」とおおらかに見守って、楽しむぐらいの気持ちがあっても良いかもしれません。

DSC_0480 (1280x854)
  1. 2016/05/05(木) 17:30:06|
  2. 幼児教育への思い
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ